ペルソナ4 10周年に寄せて

ペルソナ4の10周年、改めておめでとうございます!

遅くにハマったわたしですが、10周年という記念すべき節目をお祝いできるというのは本当に光栄です。

無印から始まり、P4A、P4GA、P4G、P4UP4U2、PQ、P4D、それにタッグバトル…と、今に至るまで終わらないコンテンツとして常に新しいファンを取り込んで盛り上がり続けてきたペルソナ4。本当にすばらしい名作だと思うし、変わらない愛を注ぎ続けてきたファンの皆様の熱量も衰えることを知らなくて、新参のわたしは末席でいつもすごいなあと尊敬の眼差しを送っています。

みんなすごい。愛がすごい。毎日誰かしらが新規のイラストやSSやネタや語りをツイートしているのがすごい。それにすごい数のいいねやRTがついているのもすごい。新しいグッズが出ることがすごい。その新しいグッズが新シリーズに負けず劣らず売れていることがすごい。イベントのサークル参加数が衰えないのがすごい。本当に、ジャンル愛がすごい。

これだけ流行の移り変わりが早い世の中で、たくさんの人が変わらずにひとつのジャンルをずっとずっと愛し続けて、それが惰性にならずに常に新鮮であり続けてることが本当にすごい。八十稲羽のモデル駅が改装されても、ガラケーからスマホに持ち物が変わっても、ファンの愛はずっと変わらなくて、番長働き過ぎ、なんて言われるくらいに息の長いコンテンツであり続けているなんて本当に本当にすごい。

その愛の宴の末席にひっそりと存在できていることを嬉しく思います。

わたしがペルソナ4をやったきっかけは本当にぼんやりとしたもので「暇だしなんかゲームやりたいな。ほうペルソナの新作が出たのか。ペルソナかあ、そういえば人気あるよなー。4はこんだけ派生作出てるし、きっと面白いんだろう。どれどれ…」みたいな感じでした。始めたときはまさかこんなにハマるとは思いませんでした。

高校時代という、箸が転がっても笑うような万年ハッピー状態の楽しさと、アイデンティティを確立するまでの日々の悩みとが渾然一体となっていた青春時代の一年を、まんま追体験できるようなゲームシステムとシナリオにシビれたことは言うまでもありませんが、やっぱりこんなにずっぽりとハマったのは、花村陽介の存在がとても大きかったと思います。

マジで前知識がほぼない状態で無印を始めた(P4Aはリアタイで3話くらいまで見てたけどほぼ内容忘れてて、勝平ちゃんボイスの謎のクマが出てくることしか覚えてなかった)わたしは最初本当に花村陽介ノーマークで、ご多分に漏れず「チャラそうな子」が第一印象だったんですけれども、ゲームにのめり込むにつれてみんなええ子やなって思ってきて、林間学校であれ?胸がどきどきするぞ?となって、主花沼にズボー!といったのは、魔術師コミュ8でした。

夏前くらいに、鮫川土手を歩いているおばあさんに「ここだと思ったタイミングで告白すれば恋人ができる」みたいな情報を教わったときに「ハア!!??このゲームこここ恋人とか作れちゃうやつだったの!!?なにそれ恋愛シミュレーションじゃん!!!えっ花村くんとは???お付き合いできるんですか?????」ってめっちゃ興奮したことを覚えています。そのあとにコミュ8で抱きしめたので(初プレイ時安定の6月抱擁でした)、「主花はつきあってる!!!」って思いました。

その翌日にはもう、見ちゃ駄目だ絶対ネタバレてしまう…駄目よ、駄目だったら…!と葛藤しつつもつい、どうしても我慢できなくてpixivを覗き主花タグ検索してしまいました。そんで案の定「ハ!?女装!!?こここれみんな同じ格好させてるけどまさか公式でじょじょじょ女装クルー!!?」とか、「おや…?あの人なんかゲス顔してるイラストたくさんあるけど、もしや…?」とか、まあその、いろいろ先に知ってしまったんですけれども、それでも本当に新しい世界にハマれたのが楽しくって楽しくってですね……しかもいくらでも出てくるんですよ本当に……その時点で確か主花タグは5000件を超えていたので、ゲームを進めつつも(マンガや小説のストーリーバレはさすがに厳しいけどイラストだけは…!)って並行で二次創作を見て…

一周目クリアには1ヶ月くらいかかったんですけどもう終わりたくなさがやばかったですね… 八十稲羽から帰りたくないって散々ごねて、12月の真犯人倒すまでのセーブデータを2回くらい遡ったりしてね…

けど全部クリアしたら二次創作見放題…!と思ってそれだけを頼りにクリアしたんですけどね…わたしは無印からだったので、他の派生作やP4G準拠のお話はそれでも見れなかったりしてね…なんかいろいろ順番間違えてるけど、でも本当に…楽しかったんですよ……わが青春が戻ってきたみたいで…

そんとき直近で冬コミがあったもんで1日目休み取って一般参加で本を買い漁り…ああもうタイミング的にみんなペルソナ5に移動しちゃったかもな…と思いつつ行ったらたくさん主花サークルさんがいてくださったことの嬉しさ……今も忘れませんし今でも本当にすげーな嬉しいなって思ってます 本を買わせてくださって本当にありがとうございます…

無印では陽介はあまり「相棒」って言わないんですよね。一斉攻撃の「行くぜ相棒!」くらいしか言ってないんじゃないかな。

でもあの「行くぜ相棒!」は本当になんか ニコッてしちゃう嬉しさがありますよね。なんだろう、「相棒」って言葉は割合古くさいというか、オールドタイプな男同士の関係的な響きだと思っていたもので、花村陽介みたいな現代っ子が「相棒」なんていう、ちょっと恥ずかしい言い方を(始めは勢いであっても)してしまっているところが、たまらなくかわいいというか、男の子だなあって感じがしてとってもいいです

現代劇のペルソナで、ふつうにそのへんにいてもおかしくない感じのリアルな高校生男子が、友達を「相棒」って呼ぶことの違和感というのかな、なんというか、違和感があるからこそ、その言葉が特別に響くというか。

わたしいちおう女子ですけど今まで生きてきて相棒なんて呼ばれたことは(当然)ないし、リアルで呼んでる人、呼ばれてる人を男子でも、まー見たことないですよ。ペルソナはリアル寄りのキャラ造形だから、他の作品で遣われててもあまり意識しないそういう言い回しが、なんかすごく自分事のように感じられてしまうというか、…うまく言えないけど、とにかくなんかこう、すっごく嬉しい。一斉攻撃のときに行くぜ相棒って呼ばれるの、きゅんってする。やっぱり「行くぜ相棒!」が、一番最初に陽介が気になった瞬間かもしれません。このチャラそうな子の口から、相棒だって…!っていう、なんか不思議な嬉しさ。

アニメとかGではすっかり「相棒」キャラになっている感のある陽介ですが、それだけきっとユーザーは彼の相棒呼びが嬉しかったってことなんじゃないかなと思います。やっぱりさあ、自分(≒主人公)のことを相棒だと思ってくれてるキャラには、思い入れちゃうよねえ。相棒で、特別で、それが羨ましいと思ってたこともあって…なんて言われたら、嬉しいよねえ。

魔術師コミュはどれも好きなんですけど、やっぱりコミュ8は特別です。

ペルソナ4のコミュではどのキャラもみんな、番長くんという鏡を通して自分自身の問題に自分で向き合い、それを乗り越えて前へ進んでいくけれども(好き)、陽介もコミュ8では一生懸命、小西先輩を亡くした悲しさと向き合おうとしていて、現実逃避したかったんだってこともヒーローに憧れて犯人探しに酔ってた自分も認めて、全部一人で解決しようとしているんですよね。

その前のコミュ7で、「悲しかったんだな」を選択すると8で「胸を貸す」が選べるようになりますけれど、あれはどういうことなんだろうってずっと考えてて。

いろんな解釈ができるけど、あの「悲しかったんだな」という一言で陽介が目を逸らしていたことに気づかせてあげると、8で泣いている陽介の、自分で泣いて自分で解決しようとしてる陽介の寂しいつらい気持ちに、限りなく近くまで寄り添うことができるってことなのかな。

自分また別のとこでは別の解釈をしていそうな気がしますが(解釈って幾通りもあったほうが多方面から検証できていいと思ってるので)、陽介はあの時、基本的には泣くことで無意識に自己解決しようとしていて、番長くんはそばにいて、ただ聞いてくれてるだけでいいって、思っている陽介に番長くんのほうから一歩踏み込める、ってことなんじゃないだろうかと思います。

あれは陽介が胸を貸してほしがっていて求めていることを番長くんがしたのではなくて、番長くんが陽介に胸を貸したくなったからあの選択肢が出てきたんだと思いたいんですよね。何かしてあげたいな、って。ただそこにいて聞いてくれてるだけでいい…っていう花村陽介に。「ばっかやろ…そういうのは女の子にしろよな…」も、ものすごく陽介らしくて大っ好きな返し…!今更何言ってんだって感じですけどね!でも何百万回考えてもいいじゃないですか!僕ぁ好きだなあ コミュ8…ずっと何年先も魔術師コミュの話をしたい自分でありたいなあ…ペルソナ4を愛し続けている諸先輩方を見習って…

なんか書きたいことまだまだいっぱいあるんですけど気がついたら23時すぎてたのでここらでタイムアップ!

自分語りの長文にここまでおつきあいくださりありがとうございました!!

新刊チラ裏『月を超えろ』

チラ裏の更新がかなり遅くなってしまった。

チラ裏っていう言葉もう死語だよね?けどたいへん便利な言葉なので、今後も使っていきたい

というわけで『月を超えろ』の反省文、振り返り文です。

マジで今回はただの反省文で言い訳なので、人から金とっといてそれはどうだよと思う人は以下読まないでください すみませんすみません

今回、本当は別のお話を書こうと思ってたんだけど、途中まで書いたもののそれがあまりにも難しくってですね…結構気合入れて取り組まないと終わらなさそうなので、2月アナコンのあとのようベル合わせで出すのはちょっと無理ってことになり、急きょ書き始めたのが今回の本だったので、本当に間に合わないかもって焦りました。

出せてよかったけど、内容的にはもっと練りたかったなあ。ちょっと突貫工事になってしまい申し訳ないです

前回の本では桂木くんがメイン張ってたので、今回はガッツリ主花にフォーカスしたかったのもあり、二人で旅に出てもらったんですけれども…

恋の始まり的なものを書くには、やはりスキルが足りていないというか、理想と現実の差が大きいなと思いました イヤ本当に反省文だな!!?

完全に言い訳になってしまう…ウッ お金出して買ってくださった本に言い訳とかしてる場合ではないのだが

書き始めた当初、なんならこの二人は完全に友情のままでラストまで行ってもいいかもしれへんなと思ってたんですね

サンプルに上げた部分、二人で宿に向かう途中で海水浴場の辺りに寄って、ってしてる辺りは、本当に純粋に仲のいい男の子同士が勢いで逃避行っぽいことをするだけの話にしようかなとか思ってて、

明け方近くにふと恋愛の予感めいたものが胸によぎるんだけど、結局それだけで終わって、年を取って振り返ったときにあああれは恋愛だったんだなって思うようなにおわせ方がしたいなとか夢を見ていたんだけど、そんなの難しかったので結局ほもとなった。

今回目指したかったのは『かわいい番長くんとかっこいい陽介くんの主花』でした。

序盤は見る人によっては逆CPっぽく見えるかもなと思いつつ、そういう二人を主花で書きたかったので…

でもホモセパートになった途端に番長くんは雄みを出してしまうのや 番長くんのえっち…

らぶらぶせっ的なものを書くのが苦手とゆう奇病を患っているので、途中ですごく不安になった これ楽しく読めるのだろうか??って 同じこと繰り返し書いてないかな みたいな

一人称で書くのは好きなんだけど、今回は陽介の感情の動きが読み取りにくかったなと反省しています

すごく都合のいい感じになってしまった。本当は序盤で陽介が番長くんへの想いを仄めかせるシーンが必要だったのだけど、友情のままいきたいという、書き始め当初の気持ちとそのへんがうまく折り合わずに着地点をロストした気がしてる…

そのへんの迷いは、番長くん側の恋愛感情の芽生えにも出てた

それならいっそ両片思いの二人にしてしまったほうが良かったな…って後から後悔している

番長くんの中には陽介を憎からず思う気持ちがあって、それが少しずつ膨らんで、気づいた瞬間爆発する、みたいのが書きたかったんだけど行きあたりばったりな感じがしちゃったなって反省してる

最後はふんわり終わりたかったんだけど、どうなんでしょうね うまくできたでしょうか

長くて幸福で少し哀しい一夜を名残惜しんで終わる…みたいな余韻を持たせたかったんだけど(こういう説明とか本当に蛇足感パない)

目指した地点に辿り着けた実感はあまりないです もっと精進します 毎度そればかり言ってる気するが

今回やっぱりプロット立てが甘かったんですよね~~~マジで言い訳ばっかりしてないで次は頑張ります…

タイトルは民生さんの曲からとりました

どういう題にしようかすげー迷いつつ書いてたら「今夜二人で~」って急に頭に流れだし、アッこの曲の歌詞ぴったりじゃんこれにしよ!って最後は即決という タイトルに迷ってるときって、最後の最後で運命的にこの曲ピッタリ!ってなることが多い気がする

しかし気に入ってるかどうかが見事に反映されるなこの日記…テンションの違いが半端ない…

全然気に入ってないというわけではないのですが、今回は急ぎ足な感じがアリアリ反映されてたので、なんていうか、題材自体は書きたかったものだっただけに、力不足を実感しました

人物の感情の動き、心の機微を繊細に、分かりやすく書けるようになりたいな~~~作者の都合が透けて見えるような話になっちゃった気がして、あらすじだけ見たらカッコいいんだけど中身がついていけてない…気が…

あーー言い訳ばっかりになってて嫌ですね!とりあえずここまで!

次は満足いくものが書けるよう頑張ります!

新刊ちらしの裏 『めくれたオレンジ』編

怒涛の2月が終わり、3月になったと思ったらからだ壊してあっという間に半ば過ぎまできてしまいました。

原稿しなくてもなんだかんだで日々は結構忙しく過ぎていくのに、よく生活していましたね先月の自分よ。

というわけで、自分内恒例の新刊言い訳&思い入れ語りタイムです。

ここはわたしのブログなので非常におなにーしてて申し訳ないですがチラシの裏だから!

不快な方はすぐ閉じてね!!

(以下、新刊内容のネタバレをめっちゃ含みますので、未読の方はご注意です)

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今回の新刊チラ裏『海へ行くつもりじゃなかった』編

二週連続イベントに仕事の大転換と、なかなかにハードな2月でございました。短いはずの2月がくそ長く感じられたわ。

それぞれのイベントは、でも本当に本当に楽しくてあっという間でした…

ご挨拶させていただいた皆様ありがとうございました!

浅トラは前日会からはっちゃけすぎて二日酔い気味で行った上に二次会でまた迎え酒するいつものパターンでした…浅トラだもの仕方ないね

今回マジで本当に時間がなくて、心も身体も余裕がない状態だったものでぺら本になってしまい申し訳なかったと…

でも新刊なしは避けたかったから頑張って出したよ!!えらかった自分!!!(熱い自画自賛)だって別ジャンル2週連続イベントで片方だけ新刊出して「あーあの人やっぱジャンル移る気だ…愛が薄れたのね…」ってなりたくなかったから…いやそんなこと言ってくる人はいないって分かってんだけど、でも自分が許せなかったんだよ!ジャイキリジャンルにずっといたいし変わらぬ愛を注いでいたいんや

そんなわけでモチハナです。

「何故にあなたがモチハナを?」っていっぱい訊かれました。ですよねーだって今まで赤崎関係の本しか出してなかった奴だものね…

原因は40巻ですわ…本当に最高だった…

一度だけover30のとき(※昔あったんですよ「浅草トライアンフover30」という、30以上キャラ限定の浅トラというイベントがね…すごいでしょ)委託用の無配でサクガミ書いたことはあったけれども、赤崎がまったく出ない話書くのはめったにないです。

でもモチハナすごい好きで…ハナモチでもいいんだ…この二人の関係性が大好き

カプ表記にしたけど、+表記でも良かったかもと思うくらい絡みのない話でしたね…恋愛関係にあるのかどうかすら怪しい感じで

でも+表記って仲良しっていう勝手なイメージあって、どうもしっくりこなかったんだ モチハナは殺伐としていてほしい

 

でも好きで書こうと思ったまではいいものの、書いてるうちに途中で持田様のことが分からなくなり、短い話ではありましたが相当苦戦しました

最初の導入では長いお話にする想定で書き始めたから、尻切れだったっていうか前後が繋がってない感…今回プロットも切らずに思いつくままに書いたから本当迷走してる感じで、お求めになった方も戸惑われたのではないかという気がします…す すみませんでした…

花森は書きやすかったんだけど持田の一人称がほんまに難しくて…あのすごい人の頭になろうだなんて思い上がりだったってめちゃめちゃ思いました 赤崎は単純だから簡単だったんだ…持田さんの考えてることなんて分からないよーーtjtm神はすごい…自分はサッカーしないのにサッカー選手の気持ちを描けるだなんて(今更)

とにかく持田が難しかったに尽きます 自分との解釈違いがハンパなかった 頭に浮かぶ場面はあるんだけどそこで交わされる会話が分からないという感じ

花森はピンでいたら書きやすいのに持田様といるとグッと難しくなるんだもんな~~天才二人って 難しいな!でもそういう関係大好きだから書きたいんだけど自分が天才じゃないつらい

あとそれに輪をかけてわたしはドイツの風景が全然分からないという、分からないことだらけのお話でしたよ…ベルリンの空港だとかバルト海の砂浜だとかグーグル先生に教えてもらいまくりながら書きました

登場人物も物語の舞台も分からないだなんてわたしは一体何を書いたのだ??

でも書いたあとはいっそう二人のことが好きになりますね…元々好きだったんだけど、持田の高潔さと花森の純粋さみたいなものが本当に愛おしい…

でもね本気で難しかったからね、お金とるのもどうかと思うレベルでしたですよ本当にモチハナ民の方たちに謝罪したい!!!わかってない奴が書いてすみませんでしたと!!

でも二人の生い立ちとか考えるのはすっごく楽しかった…母子家庭で育った持田ってすごく自分の性癖に刺さるんですけどどうですか…?持田ファンの方解釈違いだったらすみません

でもまるまる1作赤崎出てこないお話書いたから次はガッツリ赤崎を書くぞ!!って気分です。赤崎ほったらかしてすまなかったな!!お待たせ!アッでもアンソロで結構書いてたな?じゃあほったらかしてないぞ!好きだ!!

アンソロのザキキヨ(ザキ)は本当に楽しく書かせていただきました…清川かわいいなーと思いながら書いたらめちゃめちゃ受けっぽくなってしまい、女々しい和巳でごめんな!という気持ち 赤崎の態度も原作にできるだけ近いふてぶてしさを出したくて、和巳の目で見ためっちゃ憎らしい赤崎書くのすんげー楽しかったです

ハッピーエンドにしたものの、あの二人お友達から~で付き合ったらめちゃんこケンカップルになりそう 清川も言うときは言うからな~

でも最後へんで石浜の件で赤崎が怒ったの、自分の代わりに怒ってくれたって思った清川を書けたの本当に良かった(熱い自画自賛

まあとにかく赤崎ガッツリ書きたいので次はね!オメガバース書きたいの!ジャイキリでオメガバースってあんまり見ない気する!えろのための設定だからね~書くの楽しみ!(あくまで予定です)

花村陽介のMAX後のコミュが良すぎた

ちょっと今さっきゴールデンの新コミュやったんですけど、思った以上に胸の高鳴りとほとばしりがすごいので落ち着くために感想をまとめることにします。

陽介が来る前に、雪子と完二が先にコミュしに来て、それぞれすごく良いシナリオだったので陽介のやつもとても楽しみにしていたのですが、想像以上だった……

ちょっとあの、一言一言を舐め回していきたいのでお暇な方はお付き合いください。

ほぼコミュ内容を全文掲載してるのでネタバレまくってます。

未プレイの方ご注意ください。

「お前と二人で話すの、ナニゲに久々かもな。」

わしもそうだが陽介好きすぎる勢は夏にはコミュMAXになってしまうので、その後あんまり構ってくれなくて寂しい思いをしています。そのことを知っているのか公式!?と考えてしまう「ナニゲに久々」という言葉の破壊力。っていうか、普通に考えても陽介は一番最初のコミュ相手なので、一般プレーヤーでも割合コミュがMAXになるのは統計的に全キャラ中でも早いほうなのかもしれない。分かんないけど。

「ここんとこ、売場が結構忙しくってさ。相変わらず相談係みてーのもやってるし」

ジュネスの入り口かフードコートの二カ所にしか自由に行けない我が身のつらさよ。食品売り場などに入り込めたらしょっちゅうストーキングできるのになって思います。ていうかジュネスでバイトしたい。どのステ上げたらできるのだ?

つーか相談係って?例のシフトについてとかそういう相談ってこと?そんな役職ないよ?本当に高校生にして社畜ですよね。将来が心配になる。

>確かに、陽介は少し痩せたようだ…

あああああああ!!!!!(狂)

忙しいと痩せるのかよ!!!!ばか!!!人の性癖を軽率に刺してきてー!!!もう!!!!見せて!!!!浮いた腋の骨とかそういう諸々を見せて!!!!!

っていうか季節!!!!冬!!!!普通厚着してんから!!!服の上から痩せたの分かるとかどんだけ!!!ただでさえ細いのに…あああああガリガリ!!!ラブ!!!!

「お前にはメーワク掛けたよな。ジュネスのゴタゴタで、さ」

(選択肢)

「あん時は、何でこんな目に遭うんだってイライラしっぱなしだったな」

そんなにイライラしてる描写されていない気がしていたんですが、やっぱりイライラしてたんですね。それはそうだろうと思うけど、主人公が声を荒げるまで、冷静に大人の対応してたから、ここに来て初めて本音を聞けたような気がして嬉しい。

何でこんな目に遭うんだって、そりゃ思うよなあ。かわいそうに。まだ高校生なのに。

「店長の息子ってだけでコキ使われて、その上、色んなヤツが自分の都合、押しつけてきてさ…」

でも当時、バイト上がりに会って夜話したときとかも、愚痴らしい愚痴は言ってなかったよね。ほんと偉いと思う。

ていうか「色んなヤツが」ということはやはりあのときの嫌な二人組女子以外にも、陽介に自分の都合あれこれ言ってくる奴はいた(というか現在進行形でいる)んだと思うと……。

「誰も、人のことなんか考えてねえって思った」(俯いたまま首を振る)

ここで「俺のこと」とならないところが陽介の良いところ。

自分じゃなくて、多分他のバイトや社員とか、クマのこととか、お父さんのこととか、もしかしなくてもジュネスの経営のことまで、いっぱいいっぱい陽介は考えているからこそ、そんな風に人のこと考えて損してるのは自分だけじゃねえかってイライラするんだろう、きっと。

「けどさ、今はちょっと違って…」(空を見上げる)

「やっぱ俺、一周回って、人に頼られんの好きだわ」

これ、この一言を、言えるようになった陽介が逞しいし、大きいなって思う。

これだけ苦労して、色んな人から色んなものを押しつけられて、一人でいっぱい抱えこんでイライラすることもいっぱいあるのに、頼られるのが好きだと言える器の大きさ。

「そーゆう自分を、浅ましいとかも思ったけどさ。単純に…頼られんの、悪くねえって思うし」

「人のためのほうが、頑張れるしさ…」

頼られたい、ヒーローになりたい→人のためじゃなくて自分が認められたいがためにそう思ってた、ウザいって言われるのはそういうところかもしれない→浅ましい(今時の男子高校生の口から、こんな言葉が出てくる驚き。この件について彼が一生懸命、いっぱい自問自答した結果の言葉選びな気がする)、かっこ悪い自分を認める→認めてみて、やっぱりそれでも純粋に自分は頼りにされるのが好きだし、誰かのためのほうが頑張れる。という気づきを得たということ

二次創作で「人のことを優先し自分のことをおろそかにしがちな子」という描かれ方をよくされている理由が分かりました。無印だけではここ、気づけなかった。

(主人公を見つめる)(主人公の頭の上に?)

「…菜々子ちゃんがさらわれた時、俺、意外と頼れる感じじゃなかった?」

(選択肢)

ここ、ドキリとしました!!

主人公が稲羽警察署に留置されてる中、菜々子が危ないと知った陽介は他の仲間と連絡を取り合い、主人公の元に駆けつけ、堂島さんに菜々子の危険を知らせています。多分ここのことを言ってるんだろうなと思うけれど、あのとき警察署の小部屋に閉じ込められてテレビに菜々子が映っても動けずにいた主人公の忸怩たる気持ちを思うと、本当に陽介が駆けつけてくれて嬉しかったんだろうと思う。

「ともあれ…さ。あん時は、結構頑張ったワケですよ」

「もちろん、菜々子ちゃんを助けたいとか、事件解決したいとか、そういうのも強かったけど…」

「お前が、ツライと思ったから」

>陽介は、穏やかに微笑んでいる…

これはもう主花主でしかない!!!!……とつい思ってしまうが、やっぱり陽介にとって主人公は(コミュ9で言ってた通り)特別な存在だし、主人公のために頑張ってたって言える陽介がなんというか…良い男だなあって思う。自分のために頑張ったって言われたら、絶対に嬉しいよなあ。わたしは嬉しかった。

っていうか今のところ雪子と完二しかMAX後のコミュ見てないけど、こんなに主人公(自分自身)にアプローチして来ないぜ普通??

「生田目を…落とすとかって時さ、俺、見えてなかったワケじゃん?」

「憎いとか、コイツが悪いとかで一杯で。考えるのを、やめてたんだよな」

ペルソナ4の主題は「考えることをやめないこと、考え続けることの大切さ」だと思っているんだけど、ここでまたそれが言われている。

生田目を落とす、という選択肢は、ここで事件を手打ちにして、思考を停止するという意味があった。霧というモチーフに隠れた真実を見つけ出すことを諦める、霧がかっているのを受け入れて生きてくということ。

でも陽介の立場だったら、思考停止に陥ってもおかしくなかっただろうなとは思う。自分が好きだった人に言い寄って振られて腹いせに殺した奴だと思い込んでる訳だし。それは怒りで見えなくなっても当然なんだろうなとは思う…菜々子がそうなっても冷静でいた主人公はやっぱりすごい。

「ジュネスのもさ、おんなじじゃねーかって、思うんだ」

「みんな自分の都合や保身ばっかだけど、”知らねーよ”でぶった切っちゃ、何も見えない」

「それじゃ、大事なことを見逃すし…自分に胸を張れない。頑張ったって、言えない」

面倒臭いことも、嫌なことも受け入れる勇気。人の言い分を聞き入れる寛容さ。

ここに至っての陽介は相当ステが上がっている…やっぱり主人公と対等でいるのなら、人間ステも上げていかなくてはいけないんだなあ…

というか「自分に胸を張る」というのが良いなあ。この場合の自分というのを、影村くんのことだと読み替えることもできますね。自分自身と向き合ったとき、恥ずかしくない自分でいたいってこと。

「俺は、頑張ってたいな」

「…大事な人に、喜んでもらいたいから」

>陽介は、晴れやかに笑っている…

「大事な人」って俺のこと!!?だよねだよね!この文脈はそうでしかないよね!!俺のこと見つめて笑ってるしね???

主人公に頼られたくて、つらい時に頑張って支えたくて、喜んでもらいたい……なんてこと言うんだお前、ほんと罪な奴だな。これでお前、つきあえないとか生殺しもいいとこ。

っていうか特別な存在から大事な人にランクアップしている…

スサノオがタケハヤスサノオに転生)

「新しい…俺の、力?ハハッ…マジかよ、これ」

「…俺さ、この一年で感謝したい事、いっぱいあるけど、やっぱ一番は…」

「お前と出会えた事かもしんねえ」

あああ!!!!!!ずっと我慢してきたのに駄目だこれ!!!!主花だーーーーーーーーーーーーーーーー!!(ダン!)えんだああああああああああああ(流れ出すホイットニーヒューストン)

でもあの、本当にそうだと思うよ…。っていうかさ「嬉しかった事」とか「楽しかった事」じゃなくて「感謝したい事」なのがさ…陽介お前…なんなの?このメンタリティ高校生とは思えない…もうなんか…もう えらい

えらいよ花村陽介…

「お前が道まちがった時にはさ、今度は俺がぶん殴りに行ってやるよ」

「たとえどんなに地の果ての、真っ暗な場所までだってな」

「それが、相棒ってもんだろ?」

(選択肢)

これ伏線ですかね?ナミちゃん戦の…。

「今度は俺が」というのは、あの生田目の病室で主人公くんが「落ち着け!!」って陽介を(言葉で)ぶん殴って助けてくれたことの返しですね。あのとき止めてくれたことを、陽介は本当に感謝しているんだなあと伝わる。

っていうか本当に陽介は相棒大好きすぎてやばい。(やばい)

パッションが溢れ出た。やや燃え尽きました。

無印もすごい好きなんで、無印から入ってよかったなと今は思っておりますけども、このコミュをやって(沼の人みんなこれ知ってたんだ…ヒュウ……)と思いました。

こんな…この…すごいっすね!!!!主花…つーか花村陽介ってすごい、男子高校生とは思えぬメンタリティと、器の大きさと、包容力と深い愛情を持つめっちゃかっこいい男っすね。おめーすげーな!オラびっくりしたぞ!!

新刊チラ裏『アフターダーク』編

改めて浅トラ…そして赤トラお疲れ様でした。本当に楽しかったっすね……翌週にはロス気分を振り切って別ジャンルの原稿をしていたわたしですが、本当に本当~~に楽しかったです。

ジャイキリ沼は本当にいいジャンルだし、この沼で本当に何度も、好きでよかった、書いててよかったと噛み締めるような幸せな思いをさせてもらいました。今回の赤トラもそのひとつです。

あれだけたくさんのサークルさんが協力して下さるなんて思いませんでした。我が赤崎好きの生涯には一辺の悔いもないが、まだまだ書きたいものがあるのでこれからも書き続けたいと思います。

さて新刊のチラ裏ですが、今回は合同誌です。

神マンガ描きのかいとさんと合同誌は何度か出してましたが、今回は神小説書きのはるさんとの合同誌で…って書いただけでワイのジャイキリ沼人生恵まれすぎてない?と思うよねほんま 

前世の自分、誰だか知らんけどありがとう!相当徳積んだでしょ…知ってんのよ。

小説での合同誌というのは自身初でもあるのですが、この本は(もう色んなところで何度も言ったけれど)わたしが遊びで書いてどこにも出さずに放置していた赤崎がニートになる短編を、はるさんに「こういうのを書いてみてた」って話したところその続き(本編でいうところの2「飼い犬の帰還」)を書いて送ってきてくださり、そのお話に触発されて書きかけだった1「墜落」に手を加えて送り、更にはるさんが続きを書いてくださり…という感じに、足掛け3年にわたり交換しながら行われたリレー小説です。

途中展開に行き詰まったり、続きが書けなくて悩んだ時期もありましたが、最後まで描き切れて本当に良かった。

(以下はネタバレありの反省会になりますので未読の方はご注意です)

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応援という行為 2

今日はW杯予選の大一番ですね。勝てばW杯出場決定。是非因縁の相手に勝って出場を決めたいところです。

代表戦って、サッカーがあまり好きじゃない人はもちろん、サッカー好きな人(特に欧州サッカー好き)にも冷ややかに見られている節がある。

いわく、「だって日本弱いじゃん」と。「弱いのに、国際試合で勝てている他のスポーツよりサッカーが優遇されててムカつく」とか「世界に比べればまだまだ」とか、まあよく言われています。

熱心に観ていると馬鹿にされたりもします。惨敗したときなんか散々に言われます。多分、サッカーが好きな人は皆、そういう経験をしたことがあるのではないかと思います。

Jリーグもそうで、欧州サッカー好きで国内サッカーを観ない人には、特に冷ややかな目線を向けられがち(もちろんそうでない人や、両方観るって人もいます)。

「弱いチームを応援して何が楽しいの?」「レベルの低い試合をお金出して観に行くなんて物好きだね」「欧州サッカーを観たら、Jリーグの試合なんて退屈すぎてもう観られないよ」…。書いてて苛々するけど、「上質を知らないから、そんなつまらないもので満足してるんだ」とでも言いたげです。(もちろん、そうでない人だっているんですけどね)

拙作『ジャイキリアーカイブ』にも書いたのですが、応援することの喜びは、何かに思いきり肩入れすることの喜びです。

それはすなわち、ひとつのチームを通して、そこに所属する選手の過去から未来を、チームカラーを、街を、スポンサー企業を、マスコットを…そのチームに関わるすべてを自分のことのように愛し、慈しみ、感謝して毎日を暮らす、ということです。

某議員が言った、「他人に自分の人生乗っけて」という言葉。これはまさしくその通りで、サポーターは自分の人生の一部、あるいは丸ごとそのものを、応援するチームに乗っけています。そんな生き方をあざ笑う人もいるでしょう(当然います)。でも、尊いと思う人もいるでしょう。大好きなものに自分の人生を捧げる、それくらい強く肩入れしたからこそ、勝利の喜びも敗北の痛みも深まるのです。まるで自分のことのように、チームと共に泣いたり笑ったりするのです。

そのチームが「強いから」「レベルが高いから」応援するのではない。これはそんなに簡単に説明できる感情ではありません。強いから、レベルが高いから応援している人はただの観客であって、サポーターではありません。チームにはいい時期も悪い時期も必ず訪れるので、悪い時期が来た途端、その人はチームを離れていくでしょう。

とあるサポーターが言った、「選手は移籍できても、サポーターはできない」という言葉がまさに至言です。楽しい思いだけをしたい人は、サッカーなど見ないほうがいい。

偉い人が昔言った「サッカークラブは苦痛を売っている」という言葉も至言です。負けること、降格すること、選手の移籍、スポンサーの撤退…いろんな苦痛を味わいながら、サポーターはひとつのチームを見守り続けます。チームを愛するがゆえに、チーム関係者に不満が出ることもあるでしょう。俺たちが愛し守ってきたクラブを私物化するなと思うことも、目に余れば退任させろと言いたくなることもあるでしょう。長くチームを見守ってきたからこそ、どうしても許せないこともある。

初期のスカルズは、低迷するチームを支え見守り、見放さずにずっと応援し続けてきました。だからこそかつて「強いから」「スター選手がいるから」ETUを応援していた連中が、レジェンド見たさにノコノコ戻ってくることが許せない。チームを見放した裏切り者が、愛したチームを私物化するのを看過できない…ごく自然な感情だと思います。自分の愛するものを見限られる、というのはとてもつらいから。一時戻ってきてくれたとぬか喜びをして、また同じ気持ちを味わいたくないから。

ブーイングは悪いこと、と言われがちな昨今ですが、わたしは決して悪いことではないと思う。いいことだけでなく、痛みもチームと共有しているんだから。不甲斐ない試合を見せた選手たちに、激励だけでなく叱咤を送るのもサポーターの権利であり、可能性であると思います。

去年、J1を降格する寸前の名古屋のサポーターは、試合終了後何時間もスタジアムに居残りブーイングを続け、フロントに対話を求めました。終電が終わっても、明日の仕事もあるというのに…。そんなの、本気で愛していないとできません。そうまでしても対話しなければいけない、きちんと方針を持っていると聞いて納得しないと帰れない、という強い気持ちがあるからこそ、自分の生活を犠牲にしてまでもチームに対する怒りを表し続けたのです。

札幌にかつて在籍していた芳賀元選手は、負け試合の後に拍手を送るサポーターに向かって「ブーイングしてください」と訴えました。当時の札幌は(言葉を選ばずに言えば)若手選手の仲良しチームで、経験の浅い彼らには危機感が足りなかったのだと思います。そういうチーム状況に喝を入れることも、時としてサポーターの役割であると思います。

長々と書いてきましたが、何にせよ一度沼に浸かってしまえば、サポーターとしての生活はとても楽しいものです。チームと共に一喜一憂し、実生活では有り得ないくらい感情を爆発させる。スタジアムに行けば必ずいい思いができるとは限らないからこそ、応援には熱が入り、勝利したときの喜びは格別なものになる。

これを読んでいる方のほとんどは、サッカーが(ジャイキリというマンガが)好きな方でしょうけれども、もし、全然興味なかったという方がこれを読まれたら、今日の夜19時半に、テレビをつけてみてください。ワールドカップ出場が決まるかどうかの大一番、泣いても笑っても胸が熱くなる大事な戦いが、きっとそこにありますから。

応援という行為過去記事→http://kozarubiyori.seesaa.net/article/445299825.html