新刊ちらしの裏 『めくれたオレンジ』編

怒涛の2月が終わり、3月になったと思ったらからだ壊してあっという間に半ば過ぎまできてしまいました。

原稿しなくてもなんだかんだで日々は結構忙しく過ぎていくのに、よく生活していましたね先月の自分よ。

というわけで、自分内恒例の新刊言い訳&思い入れ語りタイムです。

ここはわたしのブログなので非常におなにーしてて申し訳ないですがチラシの裏だから!

不快な方はすぐ閉じてね!!

(以下、新刊内容のネタバレをめっちゃ含みますので、未読の方はご注意です)

『めくオレ』(唐突に略す)については11月くらいから少しずつ書き始め、2月の頭には入稿という段取りだったんですが、構想自体は確か去年の10月くらいに固まっていたので、なんだかずいぶん長いこと書いていたような気がしています。でもボリューム的にはそんなでもないのよね…不思議な感じだぜ。

今回が今まで書いた本の中で、一番性癖に忠実なお話になりました。

書いていて本当に楽しかった……というか、今までに出した本のR18シーンは、展開上仕方なく書いている(書かなければという義務感で書いている)ところがあったんですよね実は。

えろを書くのが本当に苦手で…でも書かないとうまくならないから練習のつもりで…とか、話の成り行き上避けて通れないから…とかで、絞り出すように書いていたというか。自分の頭で展開されてる状況が適切に表現できているか自信なかったり、えろに関する知識不足だったり、何にせよ自信がなくて、はっちゃけて書くところまでいけなかったんです。

でも今回の『めくオレ』は、濡れ場を書きたいがために書き始めた本だったんですよ…それがわたしの中では大きな転換だったというか…

書いててそこの場面が近づいてくると、来るぞー行くぞーみたいな感じでワクワクしたし、描写する事自体に自信はなくても自分の好きなシチュを遠慮なく書いていいならこんなにノリノリでやれるんだなって自分でびっくりでした。もっと早くやればよかったですねー

でも裏垢で色々ノリノリで書いたり呟いたりしてきたことで、きっと少しずつ自分のハードルを超えられたんだと思う…つきあってくれてる方に感謝です

今回、まず一番最初に思いついたのが「主花がヤッてるところを一部始終見ながらオナる桂木くん」というシチュだったんですよね。そこが一番の盛り上がりどころで、そこにどう持ってこうかな?みたいな感じで話を構成したんですけれども、そういう「この場面が書きたい」という初期衝動に正しく従って書くのもなんかだいぶ久しぶりだった気が。

片思い厨で、しかも叶わない片思いが一番好きなので、桂木くん書くのはめちゃめちゃめちゃめちゃ楽しかったです…

すごいですよね桂木くんって。陽介専用のキャラですよ?すごい 他のキャラでは当て馬とかかませって可哀想でできない…ってなるけど、桂木くんだったらそれが許せてしまう(だろう)というのが最高に有難い…

いやわたし個人としては自分の好きなキャラが当て馬なのも「心の臓が痛い!!」って言いながら大変美味しく読むし書くんですけど(実際書いたことあるし)…「人目をはばからずに堂々とやれる」キャラなのが桂木くんの有り難いところ…

でもせっかく桂木くんを書くなら、今回は「当て馬だぜー主花を盛り上げろー!」みたいな感じじゃなく彼に思いきりスポットライトを当てて、話の主役として大事に書こうと…大事に大事に作り上げた上で盛大に恋に破れてもらおうと…そんな願いを込めて書きました。

「桂木くんかわいそう」と思っていただけたらマジで本望です。

それとメインは桂木くんの片思いなので、陽介くんをできるだけかわいく魅力的に書きたいという気持ちもありました。

桂木くんが距離が離れてもなお叶わぬ想いを引きずってしまうくらいに、都会での陽介との思い出がキラキラしててほしいとか、その上で再会した陽介がまた相変わらずかわいくて性的で女装姿なんかもうたまらなくて…みたいな気持ちも共有してもらいたくてそこも頑張ったんですが、わたし自身が陽介をめちゃくちゃかわいいと思ってるから、それも書くの本当たのしすぎたんですね…

1ページくらい使って陽介の女装がどんだけソソるかっていうのをくどくど書いたのめっちゃめちゃに楽しかった…あそこもサビです 女装だいすき あの陽介の女装姿は、スケベ用の衣装としか思えませんよね!!!

あ、あと都会で合コンした日の帰り道に陽介と二人で過ごしたかったのにうまく声をかけられずに終わっちゃった場面ですが、「もし桂木くんがワイルドだったらそこで陽介コミュが発生するタイミングだったのだが、ステータス不足でコミュを発生させられなかった」というイメージで書いてました。

そのまま都会に陽介が残っていたらいつかはコミュが発生して少しずつ絆の力が強くなっていったのかもしれないけれど、残念ながらそうはならなかったし、結局桂木くんは陽介とはほとんどコミュを進めることができなかった感じですね。

でも、最後の場面で少しだけ前進して、できれば番長くんとはまた違った形で陽介にとっての特別な存在になっていってほしいなと思います。

事件のこと、ペルソナ能力のこと、桂木くんは何も知らないままに陽介とメールを続けていますけれど、あの話の中ではそれもほとんど分からなくて、陽介がかつて「気になる人ができた」と言っていた存在が実は事件の被害者であることも桂木くんは最後まで知りません。そこを桂木くんに知らせようか…その悲しみを乗り越えるときに番長くんがそばにいたことを桂木くんが知るべきなのかどうかは、結構悩みました。つまり桂木くんへどこまで情報を出すか、という点ですね。

この先陽介ともっと親しくなって、例えば同じ大学に行って二人で飲んだりするようになって、一生の友達になったとしても、テレビの世界のことや事件の謎に自分たちが迫ったということについては陽介は絶対に桂木くんに喋らないだろうと思うと、やっぱり桂木くんは絶対に陽介の全部を手に入れることはできないんだなって改めて思います…

でももしかしたら、「知らないでいてくれる存在」が救いになることもあるのかもしれない。何も知らないからこそ陽介を受け止めてくれて好きでいてくれる存在であってもいいのかなと…なので桂木くんはあえてこのタイミングで小西先輩のことについては何も知らないことになりました。

番長くんは、今回短い出番ながらも陽介のことが大好きで、桂木くんが「こいつには敵わない」って思うくらいのスーパー攻め様であってほしくて、とにかくできるだけかっこよく書いたつもりですが、どうでしたでしょうか。

桂木くんがトイレにこもってそのまま帰ろうか、と思う場面で、外で陽介の陰口を叩いていたモブたちを番長くんが問答無用でぶっとばし、トイレから出れずにいた桂木くんが、番長くんになら陽介を任せてもいいんじゃないかって思う展開も実は考えていたんですけども、あのときのへこみまくってる桂木くんをこれ以上番長くんが叩き潰すのはよしたほうがいいなマジで戻ってこれなくなってしまうと思いやめました。

途中へこんだり可哀想な目に遭っても、できるだけラストシーンは綺麗に締めたいと…読後感良く終わりたいと思って無理矢理こじつけた気がしなくもないですが、やっぱり桂木くんはこれからも陽介を好きでいてほしいなって思います。

桂木くんが途中出てきたモブとその後再会するのもアリな気もします。陽介と友達でい続けるために二丁目で例の男と逢瀬を重ねるとか、いつか陽介を(下心アリで)二丁目に連れてくとか。

ゲイコミュニティについての知識がないせいで何か間違いだとか変なところがあったらすみません。薄目で見ていただけると本当に助かります…。

拙いながらも今回は本当に楽しく書けたし長いこと考えていたお話だったので、世に出せてすごくスッキリ嬉しいです!

何にせよ感謝なのは素晴らしい原作ゲームの更に上乗せで楽しめる桂木くんというキャラクターを創作してくださいった「ジマジシャン」というスピンオフの存在です!!

あの作者様に、桂木くんを本当にありがとう!!と言いたい!何度読み返したか分からない…初めて読んだときの(この桂木というキャラはどう見ても陽介が好きだよね????)という衝撃が忘れられません…

都会で桂木くんと番長くんがすれ違うシーンとか本当に萌えでしかなかった…性癖が詰まっていました

感謝の気持ちでまた桂花を書きたいです。一回おもっくそ書けば満足するかな?と思ったら全然そんなことなかった!書けば書くほどたのぢい…

もっと読みたいので桂花増えてください(懇願)

増えてほしいので自分でもまた書く…でも他のひとのやつも読みたい…ください…

ではでは完全なる蛇足でしたがここまで拙作、およびそれにまつわる駄文をお読みくださりありがとうございました!

次はようベルで…できればまじりっけなしの主花を書きたい!!

でも少~しだけ闇成分もまじえた本を出したい…と、もくろんでおります!

(だって性癖に忠実な方がえろが捗ると知ってしまった)

…間に合ったら!