新刊チラシの裏「稲羽商店街よもやま話」

気付けばまたイベント終わって1週間も経ってた。いつものことながら、原稿やってないと時間が一瞬で過ぎる。わたしは一体何をしていたんだろうか…(ゲームをしていました)

 

新刊は今回も全年齢、前からずっと書きたかった「第三者目線で眺める主花」、出してみたかった文庫サイズの本です。

文庫サイズ、やっぱりいいですね。軽くて読みやすい!本を作ったぞ!という感動もひとしおです。文庫サイズハマるかも…

 

「稲羽商店街よもやま話」というタイトルからしてなんか古臭い感じですけど、内容もタイトルも、ねじめ正一さんの『高円寺純情商店街』とか三浦しをんさんの『神去なあなあ日常』をイメージして作りました。懐かしいタイプの群像劇っていうか…

サブタイトルの『六月のテスラコイル』も、『純情商店街』収録の『六月のはえとり紙』のオマージュです。伝わらない物真似!

短編集という体をとって通しのお話を描くっていうのがやってみたくて… そんでできれば、1本1本の話を取り出して読んでも物語として成立してて、それぞれに読み口・文章の雰囲気が違って、そんで前の話でちょろっと出てきた人や物がのちにちょっと話に絡んでくるみたいなのを目指したんですが、どうでしたでしょうか。

スナック紫路宮のところとか、結構気に入っています 自分では雰囲気変えたつもりだけど、どうだろうか。ママのキャラが原作から乖離しすぎているきらいはあるが

 

今回は結構創作が入ったなー… できるだけ原作通り、「ゲームの裏で本当にこんなことが起こっていたのでは」と思えるようなお話を常に目標にしてるんですけど、今回は今までで一番そう思える話にできるテイストの予定だったが、出来上がってみると一番、自分の創作に近い感じ(ぺよんの原作から外れた)になったかもしれない気がする…良きにつけ悪しきにつけ

ご承知のことと思いますが、一応書いておくと、だいだら。の親父の過去(職業遍歴やだいだら。開店の経緯)はすべて創作、ほか四目内堂書店の書店員さんは一切本編に出てこないし、りせのおばあちゃんについてもほとんど描かれてない(丸久豆腐店に行くシーンと、りせの夜会話で少し触れるくらい?)。あいかちゃんはアニメのオリキャラで、ゲームには出てこない(店長が少し娘のことを喋る程度)。惣菜大学夫妻の関係性やお互いに関して思ってることなどは、ほぼほぼ捏造です。そうだ、紫路宮で番長くんがバーテンしてるのも創作ですね…ほとんど皿洗いと食器片付けくらいしかやってないもんね。

原作にない部分を創作するのはある程度仕方ないんだけど、原作でうろ覚えのところを創作してしまうのは主義に反するんですが、何分やり直す時間がなく、設定資料集とかペルソナ倶楽部を参考文献にしつつ書きました。今回、書いてる最中に「これ本当は原作だと違うんだよな…」と自分で分かってて変更したところがいくつかありましたね…

まず四六のおばちゃんは陽介推しではなく本当は番長くん派というところ(原作の学祭後に「女装コンで坊ちゃん(番長くん)に投票したよ」という台詞がある)。あと、だいだら。の親父と紫路宮のママの一人称は「ワシ」「アタシ」と本当はカタカナであるところ。このへんは原作通りじゃないことを分かってやってます。惣菜大学に関しても、ゲームやり直したら「全然違うーー」って自分で発狂しそうになるんじゃないかって予感がパない

四目内堂の店長さんの性別は特に決めてません。普通に読んだら女性で腐女子に見える感じですが、まあそこは読む方のお好みで…

 

一番難しかったのは、なんといっても尚紀くんです。

わたしは尚紀くんも彼のコミュも大好きで、大好きな反面花村陽介と尚紀くんの関係性がすご~~~く気になっていて、この二人について一晩語り合いたいくらいなんですがどなたか一緒に語ってくれませんか…

花村陽介のオタクとしては尚紀くんのことがとても気になるけど近寄りがたさも感じていて、刑死者コミュの花村陽介の言動についてもいろいろ言いたいことがあるっていうかあれはかなりのBADコミュニケーションだった(ように見えた)ため、花村よう…お前……言いたいことは分かるが相手の気持ちも…汲んであげて…それを言うのはもっと打ち解けてからでいい……でも花村くんだってまだ17歳……そこまで配慮できるほど大人じゃないよね…おじさんにはわかるよ…みたいな感じで みたいな感じとはなんだ

あの(ジュネスに尚紀が来た)後、家に帰って陽介は(本当にあれでよかったのかな~~なんか俺しくじった気がする~~~)ってグルグル考えこんだと思うし、番長くんに「俺なんかヘンなこと言ってなかった?;;」みたいな感じに泣きついてたんじゃないかと思う… 辛辣なんだよなまた、番長くんも「一緒にするな」みたいな選択肢あるし…

全然話が逸れました 拙作の話でしたね

いや、ほんとうにだから原作のあのくらいの感じ…陽介的には気になってて踏み込みたいけど、尚紀くん的には普通に放っといてほしい、そもそもノリが合わない…みたいな感じが好きで……でも、花村くんと小西家のことはすごく大事なテーマで、尚紀くんとの絡みもいつか書いてみたいなってずっと思ってて 今回意を決して書くぞ~~!ってトライしてみたんですが、いやーーーやっぱり難しくて、一応おさまるべきところに収める形で着地はできたけど、出したあともなんとなく自分との解釈違いというか… なんかズレてる気がする…というモヤモヤを抱えたままになっているので、また別の解釈の尚紀くんとヨースケも書きたいです 完全に和解させてしまうのは違うし、近すぎず遠すぎずの距離にいてほしいんだよな…

本当にリアルに考えたらまあ、普通にほとんど絡まずに卒業するんだろうけど、花村陽介のオタクで主花推しのわたしが「尚紀くんに赦されたい」と思うの、尚紀くんが好きな人からしてみたらエゴエゴのエゴだよなーーーーみたいに悶々としてしまうので… そういう意味で、今回の話を書いて自分が悶々とするのは当然の理 だって都合がいいもんな… そんな悶々とするなら書くなよとお思いでしょうが、気になると書かずにはおれないんですよね だって尚紀くんが好きなので… そして早紀ちゃんが好きで、早紀ちゃんを喪った花村陽介が好きなので……

とりあえず花村陽介と尚紀くんのお話、花村陽介と早紀ちゃんのお話、主花と尚紀くんのお話は大好きなのでもしそういうお話にお心当たりがあったら是非教えてください たくさん浴びたい

 

自分に都合のいい創作や、原作通りが難しくて捻じ曲げてしまった部分にもやっとするところは多少はあるけど、それでも結構気に入って書けたお話です 短編いっぱい書けて楽しかった!

拙作と原作との違いを見つけるためにP4Gをぜひやり直してみてください そんでやっぱぺよんって面白いな!と改めて思ってもらえたら最高に嬉しいです

新刊およびこの言い訳めいた駄文を最後までお読みいただいてありがとうございました!この次も、サービスサービス!