ライブ文化

一日一更新、二十五日目。

パリ五輪が始まり、フジロックも生中継があって、忙しい。ぜんぜん現地に行ってるわけじゃないのに、中継を見るのが忙しい。なんていい時代なんだ…

コンサートを家で気軽に観ることができる(リアタイできる)というのは、コロナ禍がもたらした様々な桶屋儲かり現象の中でも、かなり有難いことの一つであると個人的に思う。ライブを通常開催できる状態が戻ってきても、配信チケットを売るという文化がそのまま残ってくれたことは、現地が遠くて・予定が重なって・チケット落選して・体調不良で観に行くことができなかった多くの人たちにとっての福音となっていると思う。

ロックフェスに至っては、配信チケットを買わずともYouTubeなどで無料で観ることができたりして有難いがしかし本当に採算取れてるのかな?と心配になりさえする。

でも配信でライブを観ることができ、家で一緒に歌ったり踊ったりできて楽しいのは楽しいものの、見ているとやっぱり、現地で聴きたいなあという気持ちにはなる。どれだけ暑くても、雨が降っていたり人が多かったりしても、現地で観るライブはかけがえのないものだ。配信は有難いが、やっぱり生が一番ですよね。

特にロックフェスなんて、最近のこの時期は尋常じゃないくらい暑いし、夜になると一転してめちゃ寒くなったりするし、ものすごく歩くし、ライブ観るにも食べ物買うにも並んだりして、実際行くと結構過酷な環境なのだけれども、それでもすごく楽しいし思い出に残る。何度も聴いたはずの曲が全然違う曲みたいに響いたり、初めて聴いた知らないアーティストの演奏が良すぎて泣いてしまったりする。

フジロックだと、まだご存命だった頃の忌野清志郎が、矢野顕子とコラボしたステージを生で観たのが未だに忘れられない。二人の演奏する『ひとつだけ』で泣きすぎるくらい泣いたら、別のところで観ていた知人たちも全員号泣していた。一生ものの思い出で、その後も何度も思い出してはあの『ひとつだけ』を聴けてよかったなーと思う。

自分もアーティストも有限の命であるので、生で聴ける機会があればできるだけ逃さずに現地に足を運びたいものですよね。