チラシの裏『アカサキオメガ』編

浅トラ17お疲れさまでした もう一週間経ってしまう はやい

今回の屍飲み会も楽しかったです 泥酔して食うラーメンってどうしてあんなに美味いのでしょうね

 

新刊はオメガバースパロでした。オメガバースってわたし主花でしかほぼほぼ読んだことがなくて、ジャイキリだとどんな風になるんだろうなって考えたところが起点だったと思うんですけれども、書いてみて本当にオメガバースってなんて間口の広い設定だろうとびっくりしましたね。

「ここは守らなければならない」というルールの幅がちょうどいいというか…例えばヒートの来る周期は3ヶ月に一回っていう設定があるんだけど、3ヶ月に一回来たヒートがどの程度続くのか(1日なのか1週間なのか1時間なのか)はこちらで決めていい、みたいなライン設定が、すごい都合良い感じで使えるんですよ。書いてみないと分かりませんでしたねこれは。

学生とか会社員のお話だったら仮に一週間続いてもその間ヒート休暇みたいに休めるだろうけど、サッカー選手だとそうはいかない。ここがもし仮に「1週間」と決まっていたらジャイキリではオメガバースパロは成立しませんねってなってしまうので、そういうルール幅がどの作品パロでもできるように漠然と設定されてるんだろうなーと気づいたときには感動してしまいました。

 

そういう感じで超都合よく解釈して書いたお話4編なんですが、だから4編とも微妙に細かいところが違うんですよね。これが公式設定ですよって決まってないからそんなこともできてしまう。読んでる人にとっては混乱するかもしれないけど(すみません)、書く側はたいへんらくちんでした。

たとえばヒートの重さは完全に4編で違って、重い順に

バキザキ>ユザキ>ジノザキ>タンザキ

みたいになってます。ああ都合がいい。タンザキの赤崎はヒート中にも関わらず相手を拒んだ上丹さんとも普通に会話していますね…ああ都合がいい……

こういうこと言うと粗が見えまくるのでやめたほうがいいって分かってるんですけどチラシの裏なのですみませんね(定期)

 

なので書いててとても楽しかったです えろをえろく書こうと思って頑張りました

最初主花にハマったとき周りを見渡したらR18作品かかれる方ばかりで、健全だとなんか申し訳ないなって思って頑張って無理してR18書いたりしてたんですが、実際書いてるうちにみんなでえろかけば怖くない!みんなえろが大好き!!と思えてきて好きなものを書くことにためらいなく振り切れるようになったので、いろんな沼を渡ってみることは決して悪いことではないなと個人的には思います 精進の一環

そして元の場所でも、別の沼で培ったものをスキルに変換してうまく使えたらいいのですよね…どっちで培ったものをどっちでも活かせれば最高

ジャイキリもペルソナも貪欲に二足の草鞋で歩行していく心づもりでいるんですが、その反復横跳びによって螺旋的に技術向上が図れたらいいなって企んでいます

 

しかし改めてはるさんの作品を読ませていただくと、本当に描写が丁寧で美しいですよね……原稿をいただき読ませていただいてしばし、自分の書いた話の見劣りっぷりに呆然としましたね 知ってはいたけど再確認

以前の心の弱いわたしだったら「あっ 新刊落とそう」とか思っていたかもしれない 危ないところだった…今はもう少しふてぶてしくなったので、「超見劣りすっけどしゃーねーな!これが現在地だ!みんな見て書き手のテクニックの違いでこんなに変わるんだな小説ってすげーってびっくりしてくれ!あはは」と思いながら無事入稿しました やったぜ

はるさんのお話を読んでから拙作を見返すと「我擬音遣いすぎ……ウッつらいしのう」と思ってしまうのですけども、これについては言い訳があって 擬音めっちゃ遣う上手なえろ小説書きさんのお話を読んで自分もえっちな擬音遣ってみたいなーと思ったチャレンジだったのでわざとなんですよ(言い訳しながら開き直るスタイル)

だいたいこういうチャレンジって後で読み返すと「あーこんときはこんなチャレンジしようとしてたんやな無謀やな」と思うんですけど分かっててもやっていかないと…全部吸収したいんじゃよ

(これを書き残しておくことも後への反省です)

 

全体についてはそんな感じで、あとは短編ずつ想いとかいろいろかきます

あっ 今更ですけどこの記事ナチュラルに新刊のネタバレしていくので未読の方はご注意ですよ

 

<ユザキ>

湯沢のことが好きだけどうまく告白できなくて極端な行動に出てしまうふり幅の大きい赤崎くんのお話

全編通して、この短編集の中では一番攻めくんのことが好きな赤崎ではないかと思います

一番最初に思いついたし、「オメガバースってこんな感じですよ」という紹介のような感じで一番手に置いてみました

本当はもう少し湯沢がひどい奴になるかもしれなかった 赤崎の人生で一番つらかった瞬間に想いを自覚したってところがドイヒーポイントなんですけど、それがフラッシュバックするがために赤崎をつらい目に遭わせてもそこに興奮してしまったりとか

わたし少し湯沢をトリッキーな子に書きたがるところがあって でも今回のお話ではそんなヤンデレめいた湯沢はちょっと封印しました そんなことしたらハピエンにならなくなってしまう…

一度書いてみたいですね ヤンデレ湯沢に軟禁されちゃうユザキとか(言うだけタダ)

 

<ジノザキ>

赤崎が好きすぎて極端な行動に出てしまうふり幅の大きいジーノさんのお話

「運命の番」の設定を出すにはジノザキはピッタリすぎるCPだと思うのですがどうでしょうね…(先だしジャンケン)

本作の中でいちばんましな場所で事に及んでいる(シャワールーム・遠征先のホテル・マッサージルーム・ロッカールーム) が、それでも「遠征先だから声出しちゃいけない」という縛りが付いて回っている。シチュエーションのチョイスだけでも筆者の歪んだ性癖が見えるようです 前から思ってたけどわたしのような辺境に生きるべきど腐れ者の本を買ってくださったりイラストや文章を寄稿してくださったりする方たちの途方もないやさしさよ…

ジノザキは間口の広いCPですが、わたしの考えるジノザキのサビは「普通に考えれば赤崎のことなんか相手にしないであろうジーノが」という…CP者の心を突き刺しがちな冷静さを、当事者である赤崎自身が持ち続けているところです

ジーノが自分に夢中になってるなんて知らない/信じられない赤崎と、そんな赤崎をめためたに愛してるんだけど今までの人生で相手にドップリ入れ込む経験をしてこなかったので、手練手管はあれどもストレートな愛情表現が意外に下手なジーノっていう、そういうジノザキばっかり書いてる気がするんだけど今回もそれです

この話の反省は「相手が運命の番だとジーノは気づくのに赤崎は気づかない」ところが矛盾を感じさせることです…運命の相手に出会ったらすぐにそれと気づくはずと作中明言しているのにね?

一応これには「赤崎は、特にチームにいるときにはとにもかくにもサッカーのことしか考えておらず、周囲を全員敵だくらいに思って終始警戒しているので、ジーノを見て何かしら心にざわつきを覚えてもその感覚を無意識のうちに押さえつけ見ないようにしていた」という説明を用意しているのだけど、そうならそうと本編中で多少でも匂わせなければいけないのに、こんなところで言い訳しているようでは到底ダメですね…すみません

設定の穴みたいなのはちょいちょい出てきますけど、なんかこう「まー都合よく解釈してやっか」と思って薄目で見ていただけると幸いです もっと精進しなければですね

 

<タンザキ>

最初に謝らせてください タンザキだけせっくすシーンがなくてすみませんでした!!

タンザキというよりメインはモブザキじゃん!みたいな感じのお話ですみませんすみません…でもモブザキ書くの超楽しかった…

せめてものアレでモブに挿入はさせませんでした あとがきに書いたけど、モブ攻めも書きたい読みたいんですよね…性癖

わたし丹さんを割と神様かなんかみたいに思ってる節があり、そのせいでタンザキって逆に難しくて…(赤崎の未熟を全て大いなる愛で包み込んでしまうので丹さん賛美にしかならない気がしている)

なので今回はちょっと捻った形の関係性になったのですが、それでもやっぱり丹さんに神様かなんかみたいな役割の持たせかたをしている気がする

あとがきにちょろっと書いたけど、赤崎が貧乏暮らしをしているのって今までほとんど考えたことがなかったもので、今回の設定は自分で書いてて新鮮でした

赤崎って絶対いいとこのボンボンでしょと思ってて… けどこれを書いて、「出自の不遇さゆえに上昇志向の強い赤崎」というのもアリだなと思いましたね

一番ファンタジー色の強いお話だったかもしれません モブレって冷静に考えちゃいけませんのでノリと勢いで書きました できればついてきてほしい!

 

<バキザキ>

往年のわたしの想いを昇華しました オメガバースでか!?って感じもするけど、オメガバースという「先天性の特性」という言い訳ができる環境でこそ、痛すぎて普段なら書けないことが書けました ありがとうオメガバース

もう本編ではどんどん椿が羽ばたいて、赤崎はすっかり置き去りにされてしまった感がある(あーーー痛い!書いててつらい!!)んですけれど、二次でこの二人を描くならもうがっぷり四つで組むしかないと思ってて…

椿と共に赤崎が歩んでいく、肩を並べることはちょっと難しいかもしれないけど少しでも報われる選択は…と思ったらもうこれしかないなって思ったんですけど、こんなことでもない限り椿より先に赤崎が海外移籍する絵図が描けない自分が情けなくもあり、けどそのへんが赤崎なのだと思いつつ がんばりました

ここチラ裏なんであれなんですけど、「お前のせいだよ」と赤崎が言い出す場面、あれは元々プロットになくて、書いているとき赤崎が勝手にそう言い出してしまって、これ収拾つくんか?っていうかこれ言わせていいんかって思いつつ、なんか…でも 書けてよかったです

あとすけべシーンも本当に書いてて楽しかった 無理矢理はいいですねーー赤崎の一人称でどすけべザキさんになるとこも楽しかったっすね オメガバースじゃなきゃこんなこと絶対言わないしさせられないもんね

 

いちばんの反省は隙間なくギッチギチにお話を詰めてしまったことで、諸々のページ調整の関係でどうしてもこうなっちゃったんですけど、短編と短編の間に少しクッションを置きたかったですね

こんだけ世界線違うのに、ギチギチに詰め込まれた話を読み手さんはちゃんと違和感なく読めたかなって不安でした 楽しんで頂けたらいいのですが

 

赤崎に愛が偏って攻めくんの描写がおろそかになってしまうのが自分で嫌なので、できるだけ生き生きとその子らしく表現しようと心掛けて書いたつもりですが、いかがでしたでしょうか

全方位に配慮することができるほどできた人間ではありませんが、今の自分にできるせいいっぱいは詰めたつもりです

えろほんを作ろうと思ったけど、作ってみたら結構いろいろなもんが詰まった気がする

またえろほんを作りたいです あと読みたいので赤崎のえろをかいた人は教えてください(貪欲)

本もこの反省文も、長文をおよみいただき、本当にありがとうございました

これからもがんばります 赤崎すき