おでんうまい

一日一更新、七十七日目。

昨日は、昔自殺してしまった先輩についての重めの記事を書いたので、今日は打って変わって能天気な、心底どうでもいい、軽~い記事にしようと朝から思っていたのに、何を書こうかな~、軽いことにしようと思うとかえって何書いていいか分かんねーなー、とぼやぼや考えているうちに、夜になってしまった。夜になったついでに、ガンバ対セレッソ大阪ダービーを低見の見物(自軍の順位が下なので卑屈な書き方にしたが、実際は文句をぶうぶう言いながら大変高飛車な態度でのテレビ観戦)しながら酒を呑んでいて、結果この時間である。そして、何について書くかは決まっていない。何がいいですかね?

心底どうでもいい軽い話題…そうだなあ。おでんなんてどう?

一見軽い話題を持ち掛け、人の本音を引き出したいときに、文末にでもくっつけておくと平穏無事を演出できる不思議な話題…その二大巨頭が、好きなおでんの具と好きな寿司ネタ、である。オウ、非常に日本人らしい話題ではないですか。

おでんと寿司が嫌いな人はあまりいないし、もし仮に、嫌いなおでん種、嫌いな寿司ネタは個々人にあったとしても、おでん全部を、寿司全部を否定する人はあまりいないだろうから、どの具材が好きー?って話題で一席設けられる。という、和を貴ぶ人たちの由緒正しき習わしである。今回はそれに倣うことにしたい。

おでんで一番好きなのはやっぱり大根ですねえ。大根の一番美味しい食べ方がおでんまであると思う。トップ・オブ・おでん・アンド・トップ・オブ・大根。トップ・オブ・トップ。大根の完全体。おいしい出汁を全力で吸ったアツアツの大根。大根を食べているのか、それとも出汁を食べているのか。あまりに完璧すぎる。ドラゴンボールで言えばセルである。

しかしこんにゃくも捨てがたい。そもそもわたしは、こんにゃくというものが好きなのである。こんにゃく自体好きだが、こんにゃくに出汁の味が染み渡った状態が最も美味しい。出汁染み状態でも、こんにゃくでしか味わえぬ弾力は健在である。三角に切られたおでんこんにゃくも、玉こんにゃくも、糸こんも好きである。美味しいですよね。

子どもの頃からずっと好きなのが玉子だ。玉子!?反則でしょう、それは。どの料理に混入していても主役を張れてしまう、永遠のスタンダード。出汁に浸った味つき玉子は、腹持ちもよくまた他のおでんの具では味わえない玉子オンリーの味わいを持っており、おでんを食べるなら絶対に外したくない具の一つである。練り物ばかりでは飽きてしまうしね。

とはいえ、おでんは練り物を食べるための料理といって差し支えない。煮崩れてグズグズになり形が崩れてしまっていても、さつま揚げは美味しい。さつま揚げと一口に言っても、ごぼう、玉ねぎ、紅しょうがなど、練り具材によって味わいは多彩である。練り物で言えば、鰯やエビや鶏などのつみれも美味しいし、もちろんはんぺんや竹輪も、ちくわぶも好きだ。

牛すじなどは個人的にあまり馴染みあるおでんの具ではなかったが、大人になってお酒と共におでんをいただくようになってからは、その美味しさを十二分に理解するようになった。大人になってから好きになった具といえば、子どもの頃は嫌いだった昆布巻きも、おでん具の中でも有数の美味しさだと思えるようになった。

とかなんとか思いながらいろいろな具を突っ込んでおでんを作ると、軽く鍋2つ分くらいは出来上がってしまう。やば。食いすぎである。ただでさえ練り物って半分くらいは揚げ物だったりするし、出汁を吸った具はどれもこれも腹に溜まる。なのに、日本酒と共にいただいているとなんやかやでいっぱい食べてしまう。こええ。おでん…

おでんのことを書いていると、秋通り越して冬みたいな気持ちになってきますね。今日は暑かったのに、なんでおでんのこと書いてるんだろうな?もちろん書いているうちに、おでんが食べたくなってきている。

セブンイレブンのおでんって、美味しいですよね。セブンイレブンのおでんでしか味わえない、あの出汁。あのたまげるくらい美味しい、魂に刻み込まれた出汁の味は、セブンイレブン以外ではあまりお目にかかれない。ある種、お店で食べるより美味しいと思ったりする。

そろそろコンビニ店頭にもおでんが並ぶ時期でしょうか。まだちゃんと確認していないが、以前はやっていた70円セールとかいう大盤振る舞い、今やったら破格すぎるし、もうやっていないのだろうな。やっていたとして100円セールだろうな。それでもなお安い!と釣られておでんを買ってしまうと思う。

売れ残ったグズグズに煮崩れた具材も、残り物に福、という感じで出汁染みてて美味しいですよね。おでん万歳。好きな寿司ネタは、蒸し海老です。