新刊チラシの裏『暗闇から手を伸ばせ』編
※7/25追記
これ途中まで7月前半に書いたんですが、その後「良かった」という感想を頂戴して、とても救われた部分が大きいです
けど中途まで反省文書いていたので、その反省文は今後の戒めとして残しておければなと思って掲載しました
後半の「気に入ってるところ」は感想いただいて浮上したあとに書くことができました
ご感想くださった方、あらためて本当にありがとうございました とても力をいただきました!!
今回の新刊反省会場はこちらです。今回はもう完全に反省会だよ!!
ループものって本当に難しいですね…もっと頑張らなければいけない。
書いてるときは楽しかったけど、で書き終わって入稿したところまではやったった感凄かったんだけど、もうぶっちゃけ言って最高傑作やー!みたいな気分だったんだけど、徐々に自信なくなってどんどんいや…駄目じゃね…?って思えてきた こんなにふり幅が大きいのは初めて いや 二回目か…活動初期にはあったんだけど最近なくなってた どうだったんですかね 今マジで自信ないっす
とりあえず約8万字、96頁もの大作(※当社比)が完成したときの達成感は凄かったんですよ。またループものが憧れだったこともあり、やればできんじゃん!!みたいな気分でめっちゃ読んでほしいって思ってたんですけど、イベント終わってから急速に気持ちが落ちて、どうしようもないのを出してしまったのではないか感に苛まれています…こんなこと言うの買った人に失礼なんですけど…ここはチラシの裏なので…すみません
マジな反省会を執り行いますのでここからは完全に自分の脳内だけでやっとけ話です
書き留めておくことにより今後に活かしたい(活かせればいいな)
(以下新刊のネタバレを含みますので未読の方はご注意です)
(主な反省点)
・冗長
主に「小西先輩を救えなかった」部分を始めとする、規定路線の説明が長すぎた。
既存イベント(特に山野・小西・モロキンの死亡)が覆せないというのはループもののお約束ネタなのだからそこをクドクドと説明するより、どちらかといえばオリジナル要素の強い部分(強姦周辺の出来事など)についてもっと掘り下げるべきだった(それについては後述)。
何も全イベントをさらうことはないんだよな…豪快にすっとばせばいいものをなんだか全部ちゃんと書こうとするから無駄に長くなるしひとつひとつのイベントに繋がりを持たせるのが難しくなってしまった。全体的に流れが悪い気がする。
一貫性のある話にするには、プロットの時点で描くべきところとそうでないところの絞り込みが重要。原作にできるだけ準拠したいというのは個人的にこだわっている部分なのでそのこだわりを今後も持ち続けるつもりなら、全イベントを盛り込もうという強欲とはどこかで縁を切るべき。
・一番描かなきゃいけない部分が中途半端
暴行・暴力描写とか地雷の人多いかな…あまりやりすぎると引かれるかな…とビビッてしまって、本来ガッツリ書かなきゃいけない・書きたかったはずの場面を薄めてしまった。
BADエンドからのループからの脱出というアイデア自体は悪くなかったと思うんだけど、そこでビビッてアクセルを踏めなかったがために前周回がどれだけひどかったのか、主人公は前回からどう変化したのかが分かりにくくて、感情移入しにくくなってしまった気がする。
ふたを開けてみたら意外と受け入れてもらえたので、みんな思ったより無理矢理って読めるのね…と思ったし、そもそも配慮以前に無理矢理が駄目な人は最初から買わないので、受け入れてくれた人のためにはむしろガッツリアクセルを全開にしていくべき!と改めて思い知った次第です。
これだけ「好きなものを好きなように書くべき」って言われてる世の中なのに、自分でもそう思ってやっているはずなのに、いざとなるとビビッてしまうなんてマジで愚の骨頂ですよね…無理矢理のドエロいやつを期待していた方には本当に申し訳ない
・各章の余韻をもっと大事にすればよかった
これは編集に関しての問題点なのですが、結構ぎゅうぎゅうに文字を詰め込みすぎてしまい、章ごとの切り替えに難があったように思いました。
ツイッターで一度つぶやいたのですが、執筆中に小説家の方のコラムを読み、「一行開け中毒になってはいけない」というのを強く意識しすぎたんですよね。
一行開けを演出と捉えすぎてはいけないのはその通りなんだけど、それにしても詰めすぎて余裕がなかった。ひとつの出来事が終わり章が変わると、もう一呼吸おいて次に進んでもらえるような編集にすればよかった。具体的には章ごとに頁や段を変えるとか、それくらい間をとる必要があったなと…
これは完全に見せ方の問題なので次に活かします
・オチがバレバレ
「陽介とくっついてループを抜けてハッピーエンド」以外のオチはない、それは分かりきっている中でどう面白く見せるかなんですけどね…
「真犯人は足立」だって読んでる人みんな知ってるんだからもう少し見せ方はなかったのだろうか
言ったって仕方ないんですけど、結局ゲームで規定されていることをそのままなぞっている以上、この物語は一体どうなるんだろうのワクワクとは縁遠いんですよ…それを分かっていながら書いたんだけど、なんか…面白く見せられた気がどうしてもしなくて…ずっと自信が持てなかった
例えば犯人が変わっているとか、そういう仕掛けを仕込んである神ループ作品読んじゃうと余計に、神々の境地からの遠さを感じてしまったというか……
たくさん書いて読んで勉強しないといけませんね
・陽介側の心の動きが見えない
これはもう毎回デフォルトの欠点といってもいいくらいいつものことですね……
わたしの都合で主人公とくっつく展開になってるのが毎回頭抱えポイント…お互い惹かれあって っていうのが好きっていうかそこが大事なのになれそめばっかり書きたがるくせ毎回ちゃんと描けねーーーんだよツラ…
陽介が主人公のこと好きっていう描写が唐突なんだよな…どうすればええんや…どうすればそれをうまいこと書けるんや…
主人公くんに感情移入して書いているので陽介くんがこっちを見てくれるのはどうもご都合主義ぽくなってしまうんやな それは心情描写が下手くそだからだな……
改善策としては…いっぺん陽介の片想いのほうから書いてみるとか?今度やってみます……
とりあえずここんとこグルグル頭を回っていた反省点はそんなところか…(多い)
思い出したらもっとありそうで頭を抱えています 自分の頭だけで考えているとどうしても自己満足というか、良いのか駄目なのかの判断がつかなくなりますね 長いと特に…
でも二次創作してる人は基本みんな自分の頭だけで考えてんだよな みんな偉すぎやな…(改めて)
あとがきに書いたけど本当~~~に今まで読んできたループもの書いた方々に尊敬の念を覚えました
ワイのポケットにはまだ大きすぎたのかもしれない…もう少し鍛錬を積んでまたチャレンジしてみたく思います 懲りなーい
こんだけクヨクヨしたあとでなんですけど、
色んな方にご感想を頂戴して、少しずつ気持ちが浮上してきました
荒いところもいっぱいあるけど、ノリノリで楽しく書いたところや、書けて良かった!って思える場面もたくさんあったので…
なんというか 感想って本当に有り難いですね…
特に「ペルソナ4って奥深いなと思った」と仰って頂けたのは本当に…そう、そうなんですよ あの原作ゲームの奥深さに、わたしの創作を通して少しでもしみじみしていただけたのなら本当に幸い…
以下は、けっこう気に入っている点です
・足立さんを書くのが楽しかった
クズ書くの楽しい!!無印から入ったわたしはP4G欲望コミュをようやく体験したので、ついに足立を書く権利を手に入れました
普段全然彼について呟かないのは、足立さんが嫌いなのではなくまだペルソナ4をクリアしていないフォロワさんへの勝手な配慮なのですが(もしかしたら今後プレイしてくれるかもしれずそうなったときに自分でネタバレしたくないという気持ち…超絶自己満)、足立さんについてはどうしても色々と考えてしまう…というか考えさせるようなキャラなので、この機会に自分の足立観をすごく表現できた気がしています
足立さんの台詞回しとかも真殿さんで脳内再生しながら書くの楽しかったです
直接人を手にかけることには抵抗のある足立 というのと(コミュが欲望に変わるアレも脅し目的でわざと外して撃ってて殺す意図はないという解釈)、足立さんは自分の中で自分を正当化しようとしているけど完全に堕ちきってる訳じゃなくてどっかに良心のようなものが残ってるんじゃないかと思ってるので、それを書けてよかったです
じゃなきゃ世の中クソだみんな死んじまえと思ってる人が、捕まったとたんあんなに殊勝になって、わざわざ番長くんの帰る3月に手紙をしたためてきたりしないんじゃないかと思うので…
(普段足立について喋らないので喋り出すとたのしくなってしまう人間)
例えば人狼ゲームなんかで狼陣営になると、嘘をつき続けないといけない辛さってすごく感じるんですが、足立はずっとそのつらさと孤独を味わっていたんだろうなと思うので… 警察として犯人を追うふりをしながら本当のことをひた隠すのって 並大抵のことじゃないですよね
奥深いキャラクターです また機会があったら、じっくり足立について考えたり書いたりしたい
・ベルベットルームの人たちを書くのが楽しかった
自分の創作なら、イゴールさんを喋らせることができるんですよ…
それってなんかとても素敵なことだなって なんか今回思いましたね
足立の台詞を真殿ボイスで脳内再生するのと同じように、ベルベットルームの人たちが出てくるシーンは、脳内にあの曲が流れておりました(ノリノリ)
・ループに対する自分なりの解釈をひとつ提示できた
ループに関しては書き(描き)手さんによってそれぞれの解釈があると思うのですが、
今回の本に関しては、「巻き戻し」であって正確にはループとは違うかもしれません
同じ一年を繰り返す=周回するのではなくて、時間が巻き戻ることによって4月からをやり直すイメージ
なので世界線は同じです 陽介も同じ陽介です 孝介くんの対応で態度が変わっただけ
なので最後ナミちゃん戦で幾千の呪言のときに出てきた「孝介くんに犯された、前のときの陽介」は、実は本当にあったことではなくて孝介くんの罪悪感、あの陽介に謝りたいという心が生み出した孝介くんのイメージ みたいなものだと思って書いています(読んだ方は好きに解釈していただいて結構なのですが わたしの中の設定では)
陽介に赦すと言ってもらって初めて孝介くんの中の呪縛が解ける、もう一度立ち上がるために自分の心の中で鏡に映る陽介(≒自分)に向かって懺悔をした 的な…なんかこう うまく言えねーな
陽介は本当は孝介くんのことを最初から赦しているのだけど、彼は自分で自分が許せなくて、最後の最後でようやく赦すといって、前へと進む覚悟を決めたっていうか…そんな気持ちを込めたのですが 伝わりにくくてすみません
(自分で書いた話に自分で解説を加える残念さ…あのこれ チラ裏なんで 独り言なので…)
ちなみに「鍵を集める」とかっていうのは、お気づきの方もおられるかもしれませんが『涼宮ハルヒの消失』の「プログラム起動条件」のオマージュです。
消失大好き~~~~
消失での脱出の鍵と近しいものが本作でも鍵になっています もうね これはただの趣味です 同人誌だしね!
普段主花を書いていますが主花の二人以外のペルソナ4のキャラクターみんな好きなので、今回いろんな人をいつもよりは少し深く書くことができて良かった…
直斗を悪者のようにしてしまった気がするが 彼女は情に流されないところが格好いいと思っているので…
他のコミュ相手とか、特捜隊の子たちももっと掘り下げて書きたいです
今回勝手にどちゃくそ自信喪失してたので、良かったというお声をいただけてとても救われました
落ちまくってたときはもうこれで足を洗おうかと思っていたくらいだったのですが
感想をいただけてここまで回復するなんて本当に単純…
もし面白いと思っていただけた方がいらしたら 少しでも教えていただけると助かります
駄目だったところもそっと教えてください あの できるだけ優しく教えてください(小声になっていく)
長いお話は本当に自分では良かったのかどうかの判断がつかなくなります
下手くそでただだらだらと思ったままに書いている浮き沈みの激しいわたしですが
今後も頑張って書いていこうと今は思います
長い反省文を最後までお読み下さった方がもしいらしたとしたら、
ここまでおつきあいくださり本当にありがとうございました